解像度について
新規イラストを作成する際に、解像度(dpi)という 設定を見た事はありませんか?
また、イラストが完成した際、印刷してみたり、グッズを作ってみたいと思った事はありませんか?
今回ここで解像度についてご説明するのは、印刷を想定しているイラストの場合、イラストを描く前から解像度の設定をしっかり決めておかないと、いざ印刷してみたイラストが、残念な仕上がりになってしまうからです。
イラストを描く際に、 まず初めに気をつけないといけないことがあります。
解像度とは、PCやスマホの画面サイズ、印刷物などの、画像を表現する点の細かさの事を指す言葉です。ディスプレイのサイズに、フルHD(1920px X 1080px)というサイズがよく見られると思います。
そちらをイメージして下さい。そのpx(ピクセル)という単位で表された数字が解像度です。
ディスプレイは、小さなLEDの粒が並んでいて、その1粒1粒がそれぞれ色を発色し、 ディスプレイ上に、イラストや画像などを表現します。
では、それを印刷するとなるとどうやって、そのLEDの1粒1粒を再現するのでしょうか?
LEDの1粒を何センチか? で表します。dpiという数値を示す場合もあります。
dpiとは
そもそもdpiとは、何なのでしょうか。
簡単に言うとPCやスマホなどの液晶画面で、画像を表示したり、印刷物などの、きめ細かさを指す意味で用いられる数値です。
さて、それでは解像度が高ければ高いほど、きめ細やかで、綺麗なイラストに仕上がるのではないでしょうか。
印刷を想定していなくても、完成した際に、グッズにしたいなど 後から創作意欲が湧いてくるパターンが 思いのほか多くあります。
PCやスマホ などの画面で見る場合なら、72dpiで充分です。
単純ですが、解像度が高いと当然イラストも繊細になりますし、高画質となります。
そしてもちろんファイルの容量も大きくなります。
dpiは高ければ高いほど高画質なわけではない
実はそうではありません。 厳密には確かに高解像度なイラストが仕上がりますが、 解像度の設定は、 印刷をする前提。ディスプレイに表示する前提。といった用途に合わせた、dpiの設定にしなければ、
確かに高画質なイラストになりますが、ファイルサイズが大きすぎて、印刷屋、編集ができなくなってしまいます。
PCのスペックも限界がありますので、あらかじめ用途を決めてから、描くことにしましょう。
あとで印刷したくなった場合のことを考えると、300dpi〜350dpiで作成し、pngなどの画像ファイルに書き出す際に、72dpiに変更するなどで大丈夫です。
モノクロの漫画を描く場合は、600dpi〜1200dpiほど必要になります。
アンチエイリアスといって、スクリーンのドットで描かれた曲線を、滑らかになる様にインクを薄めて
綺麗な曲線にしてくれる機能です。
漫画の場合は、細部まで白か黒で表現しなければならない為、色を馴染ませることが難しく、解像度を高く設定します。
漫画でも、カラーの場合は300dpi〜350dpiでいいケースもあります。印刷所の設備の事情などにもよりますので、まず、確認をとってみましょう。
アンチエイリアスに関しては、また別の記事で詳しくご説明します。
さて、簡単に解像度についてご説明しましたが、結論として、カラーイラストなら300dpi〜350dpi、
モノクロ漫画原稿なら、600dpi〜1200dpiで作業すれば大丈夫です。
SNSなどに公開する時は、別途72dpiで書き出せば、後で解像度が低くて、グッズ制作に使いたいのに
画質が荒くて綺麗な印刷ができない…。といったトラブルが無くなります。